御 礼
満席のお客様を迎え、定期演奏会を無事終えることができました。団員の皆様はこの一年、酷暑の夏・極寒の冬の夜にも、熱心に練習に参加してくださいました。また、自主的に集まって練習してくださったり、ぎりぎりまでパート練習を繰り返したことも成果があったと思います。4月以降かなりハードなスケジュールになりましたが、休日の練習にも常に多く参加してくださり、納得のいく演奏会になりました。心から感謝申し上げます。ピアニストのお二人にも、当日まで新しいお願いをしたにもかかわらず、ばっちり弾いてくださいました。練習中に何度も申しておりますが、「クラシック音楽、合唱は決して特別なものではない」と常々考えております。もっと身近でわかりやすいものでありたいと願っています。そして、それをボクが一番実践できるのが、この姫路市民合唱団です。「姫路市民合唱団の演奏はいつ聴いてもなんかいいよね」と帰っていただけるコンサートを目指したいです。「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そして、ゆかいなことはあくまでゆかいに」という井上ひさしの言葉にボクはとても共感します。
各ステージのボクなりの感想です。
第一ステージでは、オープニングの「サリマライズ」に続き、山岸徹さんの「花がふってくるとおもう」では、音が難しかったですが、繊細な八木重吉の世界を表現できました。「クスノキ」では今まさに世界中で「人間が起こしている」(起こっているのではない)争いの数々に怒りを覚えながら、戦火を生き延びたクスノキに呼びかけました。「群青」では自然災害の脅威とそれをのり越えようとする人間の力強さを、「ばけばけ」主題歌「笑ったり転んだり」小泉八雲夫妻の人生に思いをはせながら、「椰子の実」では会場が一体となり、「いのちの歌」では隠れて見えない本当に大事なものを探し、そのすべてに感謝する演奏になりました。
第三ステージ「島よ」は、伊藤海彦・大中恩の世界観を我々なりに表現できたのではないでしょうか。やればやるほどに新しい発見があり、本当にやりがいのある素晴らしい合唱曲。我々のようなシルバー合唱団(平均年齢70歳手前)にとっては、負担が大きかったかもしれませんが、いろいろな人生経験をつんだ合唱団だからこその演奏ができたと自負しております。
第四合同ステージでは、セレスチナ合唱団さんとの久々の共演は楽しく、オルガンの美しい音色と今村先生の洗練された指揮でブルックナーのハーモニーを奏でることができました。「くちびるに歌を」はなかなかの難曲でしたが、練習を重ねるたびに仕上がっていくとてもやりがいのある作品でした。今、世界の国々の指導者の中で、音楽を愛し、歌を愛し、芸術を愛するリーダーがどれほどいるのでしょうか。くちびるに歌を持てない人間には、決して心に太陽は持てません。人々のためにも言葉を持ちたいものです。
来年は稲美少年少女合唱団をお迎えします。山岸徹さんの「新美南吉の詩による五つの歌」(2013年委嘱作品)の再演にも挑戦します。初演の録音を聴くほどに、ここはこうしたい、ああしたいと思う箇所がたくさんあります。14年ぶりの再演ですがじっくり取り組みましょう。また、すでにお配りしております、韓国民謡の「故郷の春」、リベラ(イギリスのボーイソプラノユニット)の「彼方の光」、本年度のNHKコンクール中学校課題曲反田恭平さんの「花へ」、新沼謙二さんの「ふるさとは今もかわらず」。また今年取り上げなかった、「ふるさとの山に向かいて」「風の子守唄」の楽譜も用意しておいてください。
今後の予定です。
8月23日(日)播州合唱祭(アクリエひめじ)
新美南吉の第四曲「貝殻」と「いのちの歌」
10月 6日(火)シルバー合唱フェスティバル2026 (神戸文化ホール)
「貝殻」と「花へ」
ボクもこの11月で67歳になります。(いつまでできるかな?)なんて考えるようになりました。みなさんと真剣に音楽を創ることがことのほか楽しく、ボクのエネルギーの源となっています。練習中、ボクのわがままなお願いや訳のわからない説明にもきちんと反応してくださる皆さんは神様です?。と同時に、気持ちのどこかで次の指揮者に巡り会えることも願っています。良い方がおられたらお知らせください。バトンタッチには時間が必要です。また、2027年3月21日日曜日パルナソスホールで「信長貴富の世界」を開催します。オーディションを受け参加していただける方はもちろん、コンサートにもぜひご来場ください。今、日本の合唱音楽の分野で最も活躍されている作曲家です。「くちびるに歌を」「ゴンドラの唄」「影を慕いて」「赤とんぼ」などを演奏します。
最後になりましたが、いつもいつも練習会場の手配、パート内の細やかな連絡、案内状の発送、お金の管理、楽譜の管理、キーボードの運搬、プログラム・ちらしの作成、ホールとの打ち合わせ、市への書類の提出などなど、裏方でお世話いただいているすべての方々に厚く御礼申し上げます。みなさんが支えてくださるおかげで、合唱団の活動が成り立っています。これからも「姫路市民合唱団の演奏会には他にははない何かがある」といっていただけるように地道に活動して参りましょう。
鏡谷明夫